映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』の公開を記念して11月19日(水)、本作の魅力を若い世代に伝えるべく、グランドシネマサンシャイン池袋にて、お笑い芸人の永野さんとゆい小池さん(ゆいちゃみ)が出席して“永野が語る!ゆい小池と『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』トーク&ネタ披露イベント”が開催されました!

永野さんと小池さんは、スプリングスティーンを意識した赤いバンダナをそれぞれ頭と手に巻いて登場しましたが、永野さんは「『ブルース・スプリングスティーンだ!』と思って被ったら、家系ラーメンの家主みたいになってる…」と苦笑い。
このイベントは、スプリングスティーンの大ファンとして知られる永野さんが、小池さんをはじめとするZ世代の若者にスプリングスティーンの魅力を伝えるために企画されましたが、小池さんは、自身がこの作品のPRイベントに呼ばれたことについて「私が一番(不思議に)思ってます。(スプリングスティーンについて)存じ上げてない…(苦笑)。普段は私、J-POP系を聴くんで」と語りつつも、イベントに先駆けてひと足先に「映画を見させていただいて、めっちゃハマりました! めっちゃ響きました」と告白し、会場からは拍手がわき起こりました。
ちなみに、スプリングスティーンが最後に公式に来日し、公演を行なったのは1997年の「The Ghost of Tom Joad Tour」でのことで、2005年生まれの小池さんは「まだ生まれてなーい!」と驚愕。永野さんは「僕がホリプロに入った年ですね。その5年後に『お前がいると後輩に悪影響を与える』ってクビになるんですけど…(笑)」と明かします。
ここから、永野さんが若い世代のために本作を楽しむポイントを熱弁!「ブルース・スプリングスティーンはいまや大御所中の大御所なんですけど、あの“ボス”にも若い日々があったということ。(映画は)歴史の話なのかと思ったら、『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』の前の、もう売れているけど、一番フワッとした状態のところを描いてて、『よくここを描いたな』と思いました。幼少期に苦労して…とかであれば、映画をつくりやすいけど、(映画の冒頭で)いきなり良い車に乗ってた(笑)。『こうやって頑張りました!』という話というよりも、アーティスト、そして一般の方の誰にでもある苦悩や悩み、アイデンティティ探しの話で(若い頃のスプリングスティーンは)意外とメンタルがグラグラな、ただのひとりの若者で、より共感を抱きました」と映画を見て感じた意外な印象を明かします。
小池さんも、永野さんの「“ボスすごい!”という映画ではない」という言葉に深く同意し「分かち合う系。私はZ世代で(映画の中のスプリングスティーンに近い)これくらいの年なので、共感する部分が多かったです」と現代の若者が見てシンパシーを覚える映画だとうなずきます。

永野さんは、スプリングスティーンを演じたジェレミー・アレン・ホワイトについても「本人かと思うくらい再現度が高い! 弾き方からして本人かと思った」と驚きと称賛を口にしました。また、小池さんは劇中に登場するスプリングスティーンの恋人であるフェイ(オデッサ・ヤング)について「めっちゃ好き!」と語り、劇中の「メリーゴーランドのシーンが憧れすぎて、うらやましかったです!」と明かしました。
そんな小池さんから、永野さんに「逆に(スプリングスティーンを)いまの日本のアーティストで例えるなら?」という質問が飛んだが、永野さんは「いま、口が滑りそうになりました。当時、ブルース・スプリングスティーンをパクッてた、まんまの人がいましたけど…。よくこれで金稼いだなっていう。それを言うと本当に終わっちゃうんで(苦笑)」とかなり際どいラインを攻めつつ、小池さんからの質問への答えとして、あえて実名は出さずに「“世代の声”みたいな存在ですね。Z世代の“痛み”とかを歌う系だと思ってくれればいいです。各世代にカリスマっているじゃないですか? そういうこと(存在)なんで。要するにカリスマですね」と語り、ややお茶を濁した感のある自身の発言について「ビビりました、ネットニュースを。どう記事になるのかが怖かった(苦笑)。一昨年とは立場が違って、NHKとかもやり始めたんで、気にし出しました」と自虐気味に語り、会場の笑いを誘い、小池さんも「例えられへんくらい、すごい超大物と理解しました!」と笑みを浮かべていました。
小池さんは、映画鑑賞後にスプリングスティーンを聴き始めて「歌詞を見ながら曲を聴いてると、メッセージ性が強くて、“感情の歌”という感じで感動しました」と語り、永野さんは「素晴らしい!」と称えつつ「どこから聴いてもいいですけど『明日なき暴走(Born to Run)あたりから聴いてみるといいんじゃないかと思います」とアドバイスを送りました。
そして、小池さんは永野さんへの感謝の思いを込めて集大成のネタを披露!「ミュージック、スタート!」という声に続き、永野さんのいつもの持ちネタに合わせて「永野より、普通に、スプリングスティーンが好き!」とぶち上げます。永野さんは「俺のイベントって絶対にこの流れじゃん(笑)。食べ物から映画まで、PRイベントは必ずこれで終わるんです…」とぼやきつつ「でもありがとう!」とニッコリ。そして、お返しに“本家”として、キレッキレの動きを見せながら「スプリングスティーンが大好きだ!ラッセンより好き!」と絶叫!しかも、間奏の間に「スプリングスティーン、ごめんね。日本のミュージシャンがいろいろパクって」など、再び際どい本音を散りばめて、会場は笑いに包まれました。小池さんも「本家はさすがやなって思いました!」と感激。


11月も半ばも過ぎ、年の瀬が迫ってきましたが、クリスマスの予定について尋ねると、永野さんは「スプリングスティーンと関係なくなってきてる…」と苦笑を浮かべつつ「クリスマスは仕事ですね。夜にこの映画を見ます!」と語り、小池さんも「私もカレシと見ようかな」とさらりと語ります。
さらに、この1年について、永野さんは「最高でした。いろんなことができましたしね。映画を撮ったり、お笑いで楽しいこともできたので、このまま来年も行きたいです!」と語り、小池さんも「転機になった年でした。改名して、いろんな人に『ゆい小池』と言われました。良い年になったし、やりきりました。あと1か月くらい、このまま順調に突っ走っていきたいと思います!」と満面の笑み。
最後に映画をこれから見る人に向け、小池さんは「いま悩んでる人に一番見てほしいです。めっちゃ共感できる映画になっているし、私みたいにスプリングスティーンさんを知らない人でも知ろうと思えるし、没頭できるからいろんな人に見てほしいです」とアピール!
永野さんは「見ている間、没頭できるし、自分の人生と照らし合わせて『こうだったな』と思い出しながら見て、すごく浄化される不思議な映画だと思います。伝説や自伝というよりは、浄化系、癒し系――心がキレイになる映画です。音楽も素晴らしいので、ファンの方も初めて知る方にも最適な映画だと思っています」と語り、温かい拍手の中で、舞台挨拶は幕を閉じました。
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