全世界を恐怖に陥れた『キャリー』、『シャイニング』、『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』など、数えきれないほど多くの金字塔を生み出した、ホラー界の巨匠スティーヴン・キングの原作をもとに、大人気ドラマシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の製作会社21 Lapsのプロデューサー・チームが贈る、サスペンス・ホラー映画『ブギーマン』が8月18日 (金) より全国劇場にて公開いたします。
母の突然の死から立ち直れずにいる女子高生の姉セイディと幼い妹ソーヤー。セラピストである父親もまた、妻を失った悲しみに打ちひしがれ、娘たちと向き合うことができずにいた。そんな心に闇を抱えたバラバラの家族を狙う、得体の知れない恐ろしい“ナニか”がしのび寄っていた…。
そして、この度『ブギーマン』の恐怖を増幅させるこだわりの演出が詰まった映像が解禁となりました。
レンブラントやカラヴァッジョなどの名画から影響を受けた
暗闇における光の使い方に注目の本編映像を解禁!
ホラー映画には欠かせない“暗闇”でアドレナリンを誘う要素を増幅させ、しかも、恐怖の中心にいる登場人物に観客が共感してくれるよう、真実味のあるリアルな世界を創りだすことはかなりの難関。映画監督と撮影監督にはそれぞれまったく違う技術が必要とされますが、撮影監督のイーライ・ボーンは、監督のロブ・サヴェッジがレンズの使い方によって観客の抱く印象に効果を与えられることをしっかり理解していることを知り、興奮を覚えたと語ります。「ロブも私も、カメラワークとレンズの使い方のニュアンスに強い興味を持っています。彼は生粋の映画オタクです。様々な映画の照明とかカメラレンズとか画面構成とかの資料用の写真が500枚以上入ったフォルダを持っています」。ボーンによると、映像において監督が特に重視していたのは、ドラマティックなコントラストを持たせた照明、配置構成を使ったフレーミング、ネガティブ・スペースの使い方の三点でした。『ブギーマン』には、当然ながら、暗闇が多く使われています。しかし、その奥行きの中間地点を映像的に濁ることなく影側に属するものにすることが重要でした。
「ホラー映画で必要とされる照明のコントロール・レベルは、他のジャンルのそれよりもトリッキーです。暗闇になるギリギリのところまで攻め込まなければいけませんからね。暗いシーンに明るいエリアを取り入れることが大切になってきます。たとえば窓とかキャンドルの火とか常夜灯によって、フレームにコントラストが生まれます。顔が見えるようにすることも大切ですが、フルに照明を当てられた顔であってはならない場合もありますからね。なので、暗い映像の全体が濁っているのではなく、そこに明るいポイントを置くことが重要なのです」。そう語るボーンは、暗いフレームにおける光の使い方は、レンブラント・ファン・レインやミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョといった“光の魔術師”とも呼ばれる往年の名画家の絵画から影響を受けています。「柔らかい光は人や物体に当てると素晴らしい見た目になりますが、それをコントロールするのは得てして難しいものです。なぜなら、光というのは柔らかくした途端に様々な方向にこぼれ出てしまうものだからです。レンブラントの絵画が見ていて心地良いのは、複数の人間を光ひとつで適切な横からのアングルで照らしているからです。それを実写でやるのはかなり難しいのですが、それでも最近は容易になりつつあります」。照明テクノロジーの進化により革命を起こしたとされるバッテリー式のLEDユニットにより、「とてもシンプルに、そして画に害を及ぼすことなく、フレームに絵を描くことができるようになりました」と語る印象的な照明が効果的な映像が完成しました。
この度解禁となる本編映像は、まさに暗闇の中における光の使い方にこだわり抜いたことが伝わる映像です。暗闇に無数に並ぶキャンドルの灯りが、セイディと不気味な女性をかすかに照らします。その女性は、「ブギーマンは子供のマネをするように声を出し、獲物をいたぶって怯えさせ、その家に永遠に居ついてしまう」となぜかブギーマンについてやたら詳しく知っている様子です。静かな声のトーンとは裏腹に、今にも暗闇から何かが飛び出してきそうな気配に思わず息が詰まるほどの緊張感が漂っています。
是非、監督のロヴ・サヴェッジと撮影監督のイーライ・ボーンがこだわった暗闇における光の使い方が印象的な映像に注目してください。