ジャパンプレミア開催!宮世琉弥さん&山崎貴監督も登場
この度、映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のワールドツアーの一環として、ジェームズ・キャメロン監督が前作以来3年ぶりの来日を果たし、日本のファンとともにジャパンプレミアを開催!会場には、ジェームズ・キャメロン監督作品の大ファンだと語る俳優・宮世琉弥さん、映画監督の山崎貴さんがゲストとして登場したほか、大学生を中心とした約50人の学生が招待され、学生からの質問に巨匠キャメロンが直接回答するコーナーも実施。熱気と感動に包まれたプレミアとなりました。

炎のように赤く光る作品の頭文字“A”が堂々とそびえたつステージに早速キャメロンが登壇すると、大勢のファン、そして学生たちの大歓声に包まれ、冒頭から熱気全開のスタートを切ったジャパンプレミア。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』ぶりの来日に、キャメロンは「こんにちは!」と軽快に日本語で挨拶。先日開催されたワールドプレミアにて初お披露目となった本作は、既に海外メディアから多数の称賛レビューを獲得しているほか、圧倒的映像体験、究極のスペクタクルアクション、感情を揺さぶるドラマなど、あらゆる要素でファンからも絶賛の声が飛び交っていますが、最新作についてキャメロンは「このシリーズを手掛けるにあたって、エモーショナルな作品にしたかったんです。1作目では、新しい世界、そして新しい映画の形に皆さんを誘いました。2作目ではサリー家をより深く知る作品になりました。3作目は、家族が様々な危機にさらされています。シリーズにつきもののアドベンチャーや美しい景色ももちろんありますが、1、2作目よりもさらにエモーショナルな物語になっています。子供たちの視点から物語も描かれていますが、彼らがどのように強くなり、自分自身を見つけていくのかというのを追いつつ、父と息子の葛藤も描かれます。こういった家族の物語は、世界中で言語を超えて共通するものだと思うんです」と語ります。さらに「キリに注目してほしいです。演じているシガーニーは撮影当時、72歳で15歳の少女を演じていました。キリも色々と明かされることがあるのでチェックしてもらえたら嬉しいです」と見逃せない注目ポイントを明かし、会場を沸かせました。
そしてキャメロンの来日に、特別ゲストとして監督作品の大ファンの宮世琉弥さんと山崎貴監督が駆けつけ、花束を贈呈し喜びを露にする宮世さんは、「僕はキャメロン監督の大ファンなので、会えたことがとても光栄です!緊張して変なこと言わないか心配です(笑)」と語りつつ、一足先に鑑賞した最新作について「映像美が素晴らしいのはもちろん、役者の演技、アクションと、この3つは自分の人生の中で最高峰のクオリティでした。家族愛や環境問題など、色々な方にこの映画のテーマが伝わるといいなと思うので、是非皆さんにも観てほしいです」と熱意たっぷりに感想を告白。山崎さんも「皆さんまだ観ていないのが羨ましいくらいです。まさに“映画体験”になると思います。パンドラでものすごい冒険を味わうことになると思います。一番すごいのは、キャラクターたちの魂が見えてくることです。仲間や家族などへの複雑な想いを持ったキャラクターたちが、すごく大きな流れの中に飲み込まれていく。そんな壮大さはありつつ、小さな家族の話でもあるので、泣かずにはいられない魂の物語に感動しました。これから観る方には本当に素晴らしい体験になると思います」とキャメロンの手腕にリスペクトを語りました。
本作では、俳優の生の演技をパフォーマンス・キャプチャという技術を使って撮影することで、人間ではないナヴィというキャラクターを描きながらも観客の共感を誘うリアルさを演出していますが、宮世さんはそんな俳優陣の演技にも心を惹きこまれたそうで、「俳優さんのお芝居が本当に素敵だったのですが、パフォーマンス・キャプチャに落とし込むうえで役者の人間味をどう生かしていったのでしょうか?」と役者目線でキャメロンに質問を投げかけると、キャメロンは「この作品において一番重要な質問です」と言いつつ、「1作目制作時は新たな映画を作れたという自負がありました。しかし、もっとやれるのではという気持ちもありました。世界最高峰の役者が揃っているからです。そして2.3作目では、一番時間を費やしたのが、役者の表情をいかに生かすかへの取り組みでした。役者の心やモーションをひとつも漏らすことなく反映させたんです。この作業は私の一番好きな作業でもあります」と回答。宮世さんは「自分の財産になりました。ありがとうございます!」と、伝説的な存在からの貴重なアドバイスに感激。そしてキャメロンとの会いたさに撮影現場から直接かけつけた山崎さんは、「作品を観ていると、ストーリーに感動している自分と、技術の凄まじさに勘弁してくれと思っている自分が同時に存在するんです。技術が技術として使われているのではなく、エモーショナルな部分に直接訴えかける映像を作るために、その技術が使われているというのが本当に素晴らしい。技術が物語に寄り添っているところが素晴らしいんです」と、本作が誇る3DやVFXなど、究極の映像体験へと誘う技術面を映画監督として絶賛。キャメロンも「山崎監督のような、難しさを理解してくださる方にこのように言葉をもらえて嬉しいです。僕も山崎監督の作品は拝見していて、技術がストーリーテリングのために使われていることに心を動かされました。最新作も大変期待しています!」と語り、会場を盛り上げました。

そして本プレミアでは、新たな世代の観客や、これまで3Dで映画を観たことのない人にも劇場の大画面で体験する機会をということで、映画を勉強している大学生を中心に約50名の学生を招待。学生からキャメロンに直接質問できる機会が設けられました。最初の学生から「アバターのような仮想世界を作るとき、 最初に決めるのは“物語”と“世界観”のどちらですか?」と問いが投げかけられると、キャメロンは「いい質問ですね!その答えは両方です。そして真ん中で出会うんです。自分がかっこいい、観たいと思える世界観を作っていき、一方反対ではキャラクターの内面を考えながら作ります。そうすると、その真ん中で二つが出会い、ストーリーが生まれるんです。そして本作には自分の経験が反映されています。10代の時の苦悩と、その後自分が父となった時の経験です。両方の視点から物語を掘ることができました。ジェイクとロアクの関係に、そういったところが反映されています」と回答。これまで世界中を魅了したパンドラの世界を創り出すにあたっての秘訣を明かしました。次に、「将来について迷っている大学生に一つだけアドバイスを送るとしたら?」という学生ならではの質問に、キャメロンは「今は大変な時代です。希望を持つこと、世界がよりよくなるために力を合わせることが大事だと思います。そしてサリー家のモットーは、“絶対に諦めないこと”と、“絶対に団結すること”。これがいいかもしれません。仲間と一緒に行動してもらえたらと思います」と愛に溢れるメッセージを贈りました。そして宮世さんから「3時間があっという間に過ぎて、気づいたら泣いていました。皆さんも濃密な時間を過ごせると思います。それぞれ感じ方も違うと思いますが、とにかく世界最高峰の映画になっていると思うので楽しんでください!そして、自分と同じ若い世代の方にも心に響く作品になっていると思うので、是非観てほしいです!」と、山崎さんから「技術に彩られた作品ですが、それをすべて忘れて、キャラクターたちに寄り添って一緒に冒険してもらえたらと思います。大変なことを乗り越えていく彼らの姿は、自分の将来の心の支えになり得ると思います。がっつり全部を吸収してほしいです」と、これから映画を鑑賞する人向けにおすすめポイントが語られました。
最後に、キャメロンから日本の観客に向けて「“ただ感じてもらいたい”と思っています。自分の人生との繋がりや共感がきっとあると思います。それがあったなら、それこそがこの映画を作った理由です。人間は皆同じ、誰もが希望や愛、夢などを持っているのだと改めて感じることができると思います。今、世の中は冷たいし怒りにも溢れていますが、だからこそ今この映画を作りたいと思いました。我々人間が、本来どういうものであったのかを思い出すためにです」と熱いメッセージが贈られ、来日ジャパンプレミアは幕を閉じました。

家族の命を奪われた悲しみを乗り越え立ち上がるジェイクら家族を中心に巻き起こる、シリーズ史上最大のエモーショナルな物語と、壮大なスケールの“炎の決戦”が描かれる本作。先日発表された第83回ゴールデングローブ賞では、主題歌賞に世界的アーティストのマイリー・サイラスによる本作のエンドソング「Dream As One(ドリーム・アズ・ワン)」が堂々のノミネートを果たしたほか、作品の成功とスケールを評価する部門である興行成績賞にもノミネート。その他にも、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では、作品賞とは別に発表される“年間トップ映画10作品”の1本に堂々選出。12月5日発表のクリティクス・チョイス・アワードでは視覚効果賞へのノミネートを果たすなど、公開前から”史上最高映画“としての勢いを増しています。映画館での最高の映像体験を常に追求し実現しながら、普遍的なテーマの先にあるオリジナリティ溢れる物語で人々を魅了し、全世界に届け続けるジェームズ・キャメロンが創造する世界、そして紡がれるドラマをぜひ見届けてください!